本記事は、実際の経験を元にした体験談です。読者の皆様の参考となれば幸いです。
体験談を投稿してくださったのは、ハンドルネーム:菊地さんです。執筆していただき、ありがとうございました。
病院奨学金を借りて看護大学へ通った私の経験談
私は元看護師です。
「病院奨学金」を借りて4年生の看護大学に通っていました。金額は月7万円を4年間、総額336万円です。
病院奨学金は一般的な奨学金とは返済方法が違います。大学卒業後に指定の病院で決められた期間勤務すれば返済したことになります。
一言でいうと「お礼奉公」です。私は新卒で手術室に配属され1年6カ月勤務しました。
「お礼奉公」のスタート
私の働いていた病院の手術室での勤務は日勤+オンコール対応(自分の当番の日に緊急手術が入ったら病院に行く)でした。
オンコール対応があると家族や友人との時間を取ることが難しいこともあり、「将来的にはクリニックや施設での勤務したい」と考えていました。
そのため、2年目の10月に病棟へ異動しました。しかし、同じ看護師でも手術室と病棟だと仕事内容が全然違います
それがゆえに同期はみんな凄く仕事ができるように感じます。
加えて、病棟は常に先生がいるわけではないので手術室よりも「患者さんの命を預かる」という責任の重さがのしかかってきました。
適応障害で仕事に行けなくなった
「新卒の子が来る前の方が手厚く指導してもらえるだろう」と思い10月に異動しましたが、そのときに同じ悩みを話し合える人がいないことも辛かったです。
そして、夜勤入り前に「患者さんの命を預かるという責任の重さ」、「自分がミスをしたら患者さんを殺してしまうかもしれないという思い」など様々な理由から職場に行くことができなくなり、適応障害になりました。
「お礼奉公」期間中に退職
私は精神科を受診し、3カ月休職後に退職してます。
病院奨学金について、病院の事務からは「休職期間中は奨学金の返済期間に含まれない」と言われていました。しかし、退職の手続きの時に書類を確認すると休職期間分も奨学金を返済した扱いになっていたのです。
そのときはあまり気にしていなかったのですが、今思うと「休めるだけ休んでおけばよかった…!」と思います。というのも、お礼奉公途中で退職すると病院奨学金を一括返済しなければいけません。(返済は少ない方がいいですよね笑
加えて、私は今Webデザインの仕事をしています。
だからこそ、「休職期間にいろんなことを勉強しておけばよかった」という思いがあり「休めるだけ休んでおけばよかった」と思います。
ちなみに、私の元職場では休職中は福利厚生で生活できる分のお金は入っていました。
休んだ理由が適応障害やうつ病などであれば福利厚生はなくても傷病手当金の申請はできるのでしばらくは生活できますよ!