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自己破産の特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説

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債務整理のなかでも、もっとも複雑で手間も時間もかかる「自己破産」。

しかし、その内容についてしっかりと理解できている人は少ないのではないでしょうか。

この記事では、自己破産の特徴やメリットとデメリット、注意点などをわかりやすく紹介していきます。

この記事を書いた人
sakubunsensei
Webライター

「役に立つ情報を中立の立場で発信します!」
新潟大学・経済学部経済学科卒業大手流通チェーンの財務部で就労後、出産を機に退職。子育てをしつつ教育業界に転職後にFP2級の資格を取得。企業での講演会やライターとしての執筆を通じ、老後資金や教育資金の形成に関した情報を発信しています。


【主な保有資格】
・FP2級


ライターの詳しい情報は、プロフィールをご確認ください。

目次

自己破産とは

「自己破産」とは、裁判所に返済不能を認めてもらうことで、ほぼすべての借金の返済義務が免除(免責)される手続きのことです。

ここでは、自己破産の基本についてわかりやすく解説します。

  1. 自己破産の種類とは
  2. 自己破産の仕組みとは
  3. 自己破産がおすすめの人とは

自己破産の種類とは

自己破産には以下の3つの種類があります。所有している財産の状況や借金の原因などによって、どの種類になるかを裁判所が判断します。

同時廃止車や持ち家など、処分するような高額な財産がない場合の手続き
少額管財借金返済に充てられる高額な財産(20万円以上程度)や現金や貯金(33万円以上程度)などの財産をもっている場合の手続き
管財事件大きな資産を保有している大企業など、処分する財産が多いときの手続き

個人で自己破産をする場合、処分すべき財産を所有していないことが多くなります。そのため、個人の自己破産は同時廃止で進められることがほとんどになります。

自己破産の仕組みとは

自己破産は、以下の、2つの手続きで構成されています。

  • 破産手続
  • 免責手続

「破産手続」は、債務者がもっている財産を回収・現金化して、債権者に平等に分配する手続です。一方「免責手続」は、破産手続後も残る債務について、裁判所が支払い免除するかどうかを判断する手続です。

破産手続の申立てをすると、免責手続の申立ても同時にされたことになります。

自己破産がおすすめの人とは

自己破産ではすべての借金が帳消しになりますが、高価な財産はすべて没収されます。そのため、現実的に借金の返済が不可能で、没収されるような財産を持っていない人におすすめです。

さらに、長期間の滞納で裁判を起こされそうな人にもおすすめです。強制執行による差し押さえリスクを回避することができます。

自己破産のメリットとデメリット

自己破産には大きなメリットがありますが、それ以上にデメリットが大きくなります。

  1. 自己破産のメリットとは
  2. 自己破産のデメリットとは
  3. 自己破産はカードローン審査に通るのか

自己破産のメリットとは

自己破産のいちばんのメリットは、免責がおりると原則すべての借金の支払いが免除されることです。将来利息だけではなく、元本の支払いも免除になります。

さらに、以下のようなメリットもあります。

自己破産のメリット
  • 生活に最低限必要な財産は手元に残せる
  • 自己破産後に得た財産は没収されない
  • 収入がなくても手続きできる
  • 生活保護でも手続きできる
  • 債権者による督促・取り立てを止められる
  • 給与などの差押えを止められる

自己破産のデメリットとは

個人再生の場合にも、「ブラックリストに載る」「保証人・連帯保証人に影響が出る」「官報に住所・氏名が掲載される」といった大きなデメリットがあります。

しかし、自己破産の場合には、それらにプラスして、以下のようなデメリットがあります。

自己破産のデメリット
  • 一定の現金しか手元に残せない
  • 一定の預貯金しか手元に残せない
  • 家や車などの高額な財産を失う
  • 手続き中に職業や資格に制限がかかる
  • 手続き中に行動の制限がかかる

自己破産すると、一定の現金や預貯金しか手元に残せなくなります。さらに、不動産や処分見込額が20万円以上の自動車や貴重品などが回収されてしまいます。

また、自己破産の手続きが終了すれば解消しますが、士業や生命保険募集人の資格の利用や、警備員などへの就業が制限されます。

sakubunsensei

管財事件および少額管財の場合、手続き開始から終了までの期間は、引越しや海外旅行の制限を受ける場合もあります。

自己破産はカードローン審査に通るのか

自己破産をすると、最長10年間はカードローン審査に通ることが難しくなります。3社ある信用情報機関への掲載期間が、最長10年間だからです。そのため、10年を過ぎれば、カードローン審査に通る可能性が高くなります。

10年が過ぎる前でも、流通系や消費者金融系のカードならば審査に通る場合もあります。ただし、クレジットカードに申し込んだ履歴も、信用情報機関に登録されます。半年以内の期間に複数のカードローンに申し込むと、お金に困っていると判断されて、審査に落ちる可能性が高まります。

自己破産は家族バレ・会社バレするのか

裁判所から、家族や会社に連絡が行くことはありません。

しかし、自己破産すると、債務者名義の持ち家に原則住めなくなったり、車も使えなくなったりすることが多くなります。さらに、現金や預金が回収されます。そのため、家族バレは回避できないことがほとんどです。

また、会社にバレる可能性も高くなります。資格が制限される職業に就いている場合はもちろんですが、「退職金計算書」の発行を会社に依頼した場合にも、バレることがほとんどです。

自己破産の注意点とは

自己破産は、個人間の借金も対象にできます。しかし、債権者からの督促、取り立てを止める法的効力は、個人からの取り立てには適用されません

そのため、自己破産の手続きを開始しても、個人から取り立てが続くケースが考えられます。

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また、親しい関係の人からお金を借りていた場合は、人間関係にヒビが入ることは避けられないでしょう。

まとめ

「やったもん勝ち」などと言われることのある自己破産ですが、メリット以上にデメリットが大きくなります。自己破産をしないで済むよう、借金をする際には自分の返済能力に応じた金額を借りるようにしましょう

※必ずご確認ください※

本記事は、執筆者の知識と経験に基づいてポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも強要するものではありません。こちらに記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、執筆者・発行体は一切責任を負いかねます。投資・資産運用等における最終決定は、必ずご自身の判断で行ってくださいますようお願い致します。

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