本記事は、実際の経験を元にした体験談です。読者の皆様の参考となれば幸いです。
体験談を投稿してくださったのは、ハンドルネーム:彦左さんです。執筆していただき、ありがとうございました。
住宅ローンの金利が上がる!?
最近話題になっていますね。
「住宅ローン、17年ぶりの金利引上げ」
まぁ、17年間動かなかったものが動いたら、そりゃ話題になって当然か。
金利が上がる仕組みについては、ちょっと小難しくなるので思いっきり割愛しますが、普通は金利が上がる時は景気も良くなり世間全体の給料も上がる時です。
「金利上がっても給料も上がっているから返せるでしょ」という話ですね。
でも……給料、上がっていますか?
実感のない人がほとんどでしょう。
たしかに、金利が上がると同時に最低賃金の引き上げも発表されました。
最低賃金は都道府県単位で決まるので、県による差があるとしても、時給ベースで平均51円の引上げ(最大値は徳島県で80円の引上げになるというから、何があったんでしょうね、徳島)。
「時給が上がった!」といっても51円×1日の労働時間8時間×1ヶ月の平日日数20.5日≒8,200円。
一方、住宅ローンの金利は0.15%上昇。平均的な借入ケースでいえば月2,000~2,500円程度の増額です。
収入が8,000円上がって、支出が2,500円上がる……なら、なんか元が取れる気もしますが、ここに物価高が加わります。
そもそものマンション価格も、都内ではこの6年で30%~70%上昇。
だから結局
楽になることはない
というのが結論になります。
あくまで時給ベースでの試算です。税金や社会保険料がかかったりもするので、頭の体操だと思ってください。
固定金利の仕組み
そうはいってもまだ金利は歴史的に低い方と言われています。
「だから変動金利より固定金利の方が得ですよ」
銀行のローン担当者はだいたいこう言います。
固定金利は「何年後の日本はこれぐらいの景気になっているだろう」という見込みの中で決められます。
10年後の日本経済は景気が良くなっているから、金利も3~5%ぐらいになっているだろうと予測し、それを見越して2%前半ぐらいで固定して、金利が上がっても大丈夫な形にする。
銀行としてはお得感を出しているつもりではあるのですが、もし金利が上がらなかったら、固定している分は銀行の利益になるので「なんだ、銀行が儲けるための金利か」と見られがちです。
ちなみに、政府が出す長期金利は国債と同じ10年が最長ですが、銀行は独自に住宅ローンの借入期間と同じ20年や35年の金利を設けています。
フラット35や超長期固定金利といわれるのが、それです。
固定金利と変動金利、どちらがいい?
固定金利をいいと思うかどうかは、人によって差が出ます。
変動金利は確かに「変動」するので、
さらに金利が上がるかもしれない
子どもの高校受験や大学進学のタイミングに返済額が上がったらどうしよう
10年後といえば親も介護が必要かも。そのときのローンの返済額は……?
毎月の返済額が一定だと思えば、そういった不安からは解放されます。
また、固定金利を選ぶと銀行から借りられる金額も増えます。
変動金利の場合、銀行は「金利が上がってもこの人は返済できるだろうか?」という観点でも審査します。だから年収と比べて余裕が出るように、融資金額を抑えるようにします。
固定金利を選ぶなら、実際の返済額通りで計算するので、借りられる金額も上がるのです。
今、借りることを検討している人は悩みどころですね。
You Tubeなどでは、固定金利がいいか変動金利がいいか、色んな人が好き勝手に言っていますが……どっちもどっちですね。
個人的には、今から住宅ローンを組むなら固定金利の方がいいかと思っています。
35年以上の住宅ローンも増えてきている時代、毎月の返済額を抑えようという気持ちで40年ローンとか50年ローンにするなら、同じように返済負担が一定になる固定金利の方がいい……と思ってはいるのですが……
この話題は炎上しやすいんですよね。
「あくまで個人の感想です!」
誰も答えを持っていないし、答えがどこにあるかも分からないから。